水酸化ナトリウムって?

「石鹸」という存在は、太古の昔からあったものだと思われています。 石鹸は「水」と「油」と「強いアルカリ性のもの」が混じることでできます。
昔々、まだ人類が誕生するはるか昔、どこかで雷が落ちて山火事が起こりました。付近にいた動物は逃げまどいますが、あえなく山火事に飲み込まれてしまいます。 そこに雨が降りますと、雨による「水」と動物の「脂」、そして木の灰が混ざることになります。木の灰は強いアルカリ性を示しますので、いわば水と油と強いアルカリ性のものが混じった状態となるわけです。 これが時間経過すると「石鹸」が出来上がるわけです。 もちろん、いま私たちが使っているような固形の石鹸ではなく、ドロドロの状態の石鹸で、泡立ちもあまりよくありません。それでも石鹸としての能力はあるわけです。
さて、「石鹸」というものがこのように太古の昔からあるということは、地球上に古くから存在する微生物も石鹸のことをよく知っている、ということです。石鹸という存在は微生物にとっては旧知のものなので、すぐに分解することができます。 つまり、石鹸を排水すると即分解が始まる、という大変環境に優しい存在だ、ということです。 弊店の石鹸も、この太古の昔から自然が作り上げてきた石鹸と、ほぼ同じ仕組みで石鹸を作っています。 水は兵庫県加東市の山奥から汲み上げる天然水を使っておりますし、油はオリーブ油を中心とした植物油をブレンドしております。 さらに、強いアルカリ性のものとして、弊店では「水酸化ナトリウム」を使用しております。
この強いアルカリ性のものによって、完成時の石鹸の形態が大きく変わってきます。さきほど「木の灰」で作ると、ドロドロの状態の石鹸ができるといいました。
これを水酸化ナトリウムに替えると、みなさんよくご存じの固形石鹸になります。 現在、世界中にある固形石鹸のすべてはこの水酸化ナトリウムを強いアルカリ性のものとして使っています。
水酸化ナトリウムは、油と水に反応して石鹸へと姿を変えていきます。篠山石鹸はおよそ1か月以上かけてじっくりと石鹸へと熟成させていきます。 割合的には、少し油のほうが多めに入れておりますので、完成時に水酸化ナトリウムが残ることはありません。 少し油成分が残りますが、これがまたお肌のしっとり具合を助長することとなります。
水酸化ナトリウムを「水酸化カリウム」に替えますと、液体石鹸ができます。

オイルのこと

篠山石鹸は大変良質な「油」で作っています。 この油の配合によって、完成時の石鹸の洗いあがりが大きく左右されます。弊店では、長年にわたる研究開発により、ベストなブレンドの油の配合で石鹸の製造を行っております。
 
オリーブ油   当店でもっとも多く使われている油。オリーブ油の石鹸の特徴は、保湿効果が第一に挙げられるでしょう。 お肌を保湿する能力にかけてはオリーブ油がずば抜けているといえます。ただその反面、泡立ちがイマイチで、やわらかい石鹸になります。 オリーブ油100%で作っている篠山石鹸は「ピュア100」と「蜂蜜&ひのき」の2種類です。 どちらも大変しっとりとした石鹸です。
ココナッツ油 こちらも多くの石鹸に含まれています。ココヤシの果実であるココナッツの種子から採れる油のことで「ヤシ油」ともいいます。 この油の石鹸の特徴は、泡立ちです。 たとえばココナッツ油100%で作った石鹸は、非常にモコモコの泡立ちな石鹸が完成します。泡立ちが非常によいことで汚れや皮脂をよく洗い落してくれます。ただ、ココナッツ油100%ですと、洗いすぎてお肌の脂分を根こそぎ洗ってしまいます。
パーム油 こちらも油も多くの石鹸で使っています。 パーム油はアブラヤシの実から採れ、ヤシの実洗剤で使う油は、このパーム油です。 パーム油は食用の場合には様々な危険性が説かれていますが、石鹸に関してはそのようなことはありません。また、弊店で使うパーム油は、添加物の入っていないものを厳選しております。 パーム油で作る石鹸の特徴は「硬くなる」ことです。 パーム油100%で石鹸を作ると、カッチカチの石鹸になります。
 
お肌をしっとりするオリーブ油、泡立ちをよくするココナッツ油、石鹸を硬くするパーム油。この3種の油がコールドプロセス製法の石鹸づくりの中心となります。この油の配合次第で、泡立ちがよい石鹸、お肌がしっとりする石鹸などを作ることができます。 篠山石鹸は、この3つのブレンドを絶妙にすることで、きめ細かく泡立ちつつ、大変お肌がしっとりする石鹸の両立に成功しました。
 
また、上記3種以外にも様々な油を使っています。弊店人気商品の中では、
ココアバター ココアバターは、お肌を保護するバリア機能があります。薄い膜を張るようにお肌を保護するので、オリーブ油を凌駕する保湿機能があります。 この「はちみつココアバター石鹸」は、特に冬季のお肌が乾燥する時期には人気商品で、もとより乾燥肌の方には絶大な人気を誇ります。
レッドパーム油 現状、日本に入ってくるほぼすべてのパーム油は、精製された透明な油です。 精製前のパーム油は赤に近いオレンジ色をしています。そのためレッドパーム油と呼ばれています。 現地では、子供が小さな怪我をしたとき、このレッドパーム油を塗り込んで怪我をなおすんだそうです。 レッドパーム油はビタミンAやビタミンEが豊富で、抗酸化性に富んでいます。 この油をたっぷり使った石鹸が、弊店の自家製蜂蜜石鹸と蜂蜜プロポリス石鹸です。
シアバター シアバターの入った石鹸は、お肌をサラサラにする効果があります。 洗いあがりはまるで赤ちゃんのお肌のようなサラッサラ。これがこの油の特徴です レッドクレイ、ピンククレイ、シークレイのクレイを使ったシアバター石鹸と、蜂蜜プロポリス石鹸、竹炭シアバター石鹸、ヒメ石鹸などに含まれています。